結論:インドではどのヨガ指導者資格を取るべき?
どこで教えたいかで選びましょう。
- Yoga Alliance RYT 200:世界中のスタジオやリトリートで教えるなら、まずこれが定番です。Registered Yoga School(登録校)で200時間のトレーニングを修了してから登録します(初年度は$115)。当校の22日間コースは、宿泊と食事込みで$440〜$1,100です。
- YCB(旧QCI):アーユシュ省(Ministry of Ayush)が管轄する、インド政府の任意の認定試験です。レベル1の受験には200時間のトレーニングが必要です。
- ディプロマ・学位:インド国内の公務員職や大学の職で求められることが多い資格です。
「実際のところ、どの資格が必要なの?」というのは、私たちが最もよく受ける質問のひとつです。Yoga Alliance、Ayush、QCI、YCBと次々に名前が出てきて、すぐに混乱してしまうのも無理はありません。
このガイドでは、それぞれの資格をわかりやすく説明し、公式情報にもとづく実際の費用を紹介したうえで、「海外で教える」「インドで教える」「公務員として働く」という目的別に、どの資格が合うのかをお伝えします。

インドの主なヨガ指導者資格にはどんなものがある?
インドのヨガ指導者資格は、大きく3種類に分けられます。Yoga Alliance登録は、登録校でトレーニングを受けて得る国際的な資格です。YCB認定は、インド政府による任意の試験です。ディプロマや学位は、専門機関や大学が提供する本格的な学術課程です。
| Yoga Alliance(RYT) | Yoga Certification Board(YCB) | ディプロマ・学位 | |
|---|---|---|---|
| 運営団体 | 米国の民間団体Yoga Alliance | アーユシュ省(モラルジ・デサイ国立ヨガ研究所〔MDNIY〕を通じて運営) | 政府系の研究機関や大学 |
| 内容 | 登録校での養成コース受講後に登録 | 試験(筆記と実技)。YCB自体はコースを開講していません。 | 試験を含む講義課程 |
| 入門レベル | RYT 200(200時間) | レベル1:ヨガ・プロトコル・インストラクター(200時間以上) | 3か月以上の修了証コース |
| 期間 | フルタイムで3週間(当校の200時間コースは22日間) | トレーニングを先に終え、週末に受験 | 3か月〜数年 |
| 向いている人 | インド国内外のスタジオ、ジム、リトリートで教えたい人 | インド国内で自分のスキルを証明したい人 | インドで公務員・学校・大学の職に就きたい人 |
インドでヨガを教えるのに資格は必要?
誰に雇われるかによります。インド政府の制度は任意で、YCB自身も「任意の認定プログラム(voluntary certification program)」と明言しています。実際には、雇用する側が判断します。スタジオやホテル、リトリートセンターではYoga AllianceのRYTを求められることが多く、公務員職では求人告知に書かれている資格が必要です。
つまり本当に考えるべきなのは「どれが公式か」ではなく、「自分は誰に雇われたいのか」ということです。
インドでヨガ講師になるには?
インドでは、多くの人がおよそ1か月でヨガ講師になっています。Yoga Alliance登録校で200時間の指導者養成コースを修了し、学校の最終試験に合格したら、オンラインでRYT 200として登録します。インド政府の資格もほしい場合は、200時間を修了したあとにYCBレベル1の試験を受けられます。
- どこで教えたいかを決める。海外か、インドのスタジオか、公務員職か。これで必要な資格が決まります。
- 登録校を選ぶ。学校のウェブサイトだけでなく、Yoga Allianceのディレクトリで登録状況を確認しましょう。
- 200時間を修了する。フルタイムの宿泊型コースなら約3週間です。
- 最終試験に合格する。良い学校は、実際にクラスを指導できるかどうかをきちんと確認します。
- 登録する。Yoga Allianceに登録し、インドの資格も必要ならYCBの試験を追加で受けます。
Yoga Alliance資格(RYSとRYT)とは?
Yoga Allianceは米国を拠点とする登録機関です。基準を満たした学校をRegistered Yoga School(RYS)として登録しています。RYSでコースを修了すると、自分自身をRegistered Yoga Teacher(RYT)として登録できます。トレーニングと修了認定を行うのは学校で、Yoga Allianceはその後に登録を行う、という役割分担です。
Yoga Allianceは、どの国の登録校にも同じ基準を適用しています。そのため、インドで取得したRYT 200は、ほかの国で取得したものとまったく同じ資格です。
Yoga Allianceの資格一覧
| 資格 | 必要な条件 |
|---|---|
| RYT 200 | RYS 200で200時間コースを1つ修了 |
| RYT 500 | RYSで500時間(500時間コース1つ、または200時間+300時間コース)を修了し、さらに100時間以上の指導経験 |
| E-RYT 200 | RYT 200に加え、1,000時間の指導経験と、トレーニング修了後2年以上の指導歴 |
| E-RYT 500 | 500時間のトレーニングに加え、2,000時間の指導経験と、最初のトレーニング以降4年以上の指導歴 |
| YACEP | ほかの指導者向けに継続教育コースを提供する、経験豊富な指導者のための登録 |
意外と知られていないポイントが2つあります。
- 「RYT 100」や「RYT 300」は存在しません。100時間コースで得られるのは学校の修了証です。300時間コースは200時間に上乗せするもので、100時間の指導経験を積めばRYT 500として登録できます。
- 資格は維持が必要です。Yoga AllianceはRYTに対し、3年ごとに75時間の継続教育(指導45時間、トレーニング30時間)の記録を求めています。
Yoga Allianceの登録費用はいくら?
Yoga Allianceの登録費用は、初年度が$115です。内訳は、1回限りの申請料$50と年会費$65です。2年目以降は、登録を維持するために毎年$65を支払います。後からRYT 200からRYT 500へアップグレードする場合などは、1回限りで$50かかります。これらの費用は学校ではなく、Yoga Allianceに支払うものです。
Yoga Certification Board(YCB)とは?QCIと同じもの?
Yoga Certification Boardは、ヨガの専門職を対象としたインド政府の任意の認定制度で、旧QCI制度に代わるものです。アーユシュ省は2015年6月に認定制度を立ち上げ、インド品質評議会(Quality Council of India:QCI)に運営を委託しました。その後2018年に、同省がモラルジ・デサイ国立ヨガ研究所のもとにYCBを設立し、制度を引き継ぎました。
そのため、いま「QCIのヨガ資格」を探している人が実際に必要としているのは、YCBの認定です。旧QCIの認定証は、もともとの有効期間中はそのまま有効です。YCBは、それらを延長・アップグレードするための特別な更新プログラムを実施しています。
ヨガ指導者向けのYCBのレベル
| レベル | 最低トレーニング時間 | 推奨学歴 | できること |
|---|---|---|---|
| レベル1:ヨガ・プロトコル・インストラクター | 200時間 | 10年生修了 | 基礎的なヨガや「共通ヨガ・プロトコル(Common Yoga Protocol)」を、公園や集合住宅などで指導する |
| レベル2:ヨガ・ウェルネス・インストラクター | 400時間 | 12年生修了 | 学校、スタジオ、職場で健康のためのヨガを指導する |
| レベル3:ヨガ・ティーチャー兼評価者 | 800時間 | 大卒 | 指導者の育成、受験者の評価、大学や研究機関での指導 |
| レベル4:ヨガ・マスター | 1,600時間 | 大卒 | 全レベルのマスタートレーナーを務める |
出典:YCB「Guideline for Yoga Professionals」およびYCBのFAQページ。YCBには、これとは別にヨガセラピーの認定もあります。
YCBの試験はどのように行われる?
- 2部構成。多肢選択式の筆記試験と実技試験があり、それぞれ70%以上で合格です。
- 言語。筆記試験は英語とヒンディー語で実施されます。
- 受験資格。誰でも受験できます。YCBに年齢制限はなく、推奨学歴を満たしていない「一般受験者(open candidates)」も申し込めます。どのレベルにも直接申し込むことが可能です。
- 受験場所。試験は認可された認定機関や認定校を通じて、主に週末に実施されます。YCBによると、インド国内だけでなく海外でも実施できるとされています。
- 更新。認定には有効期間があります(YCBの資料ではレベルに応じて3〜5年)。期限が切れる前に、YCBの継続ヨガ教育プログラム(Continuing Yoga Education Programme)を通じて更新します。
YCB認定の費用はいくら?
YCBに1回限りの登録料を、試験を実施する機関に受験料を支払います。受験料は機関によって異なる場合があります。以下は、YCBが公表しているガイドラインに掲載された費用表です。
| レベル | インド国籍の受験者(登録料+推奨受験料) | 外国籍の受験者(登録料+推奨受験料) |
|---|---|---|
| レベル1:プロトコル・インストラクター | ₹1,000 + ₹1,000 | $100 + $200 |
| レベル2:ウェルネス・インストラクター | ₹1,500 + ₹1,500 | $150 + $350 |
| レベル3:ティーチャー兼評価者 | ₹2,000 + ₹3,000 | $200 + $400 |
| レベル4:ヨガ・マスター | ₹2,500 + ₹5,000 | $300 + $500 |
YCBはその後、登録料の改定に関する通知を出しています。支払う前に、必ずYCBの公式サイトで最新の金額を確認してください。また、これらは試験だけの費用です。試験対策のためのトレーニングコースは別途費用がかかります。





