クイックアンサー:ヨガニドラとは?
ヨガニドラ(「ヨガの眠り」)は、横になったまま行う誘導リラクゼーションです。指導者の声が、あなたの意識を8つの段階へと順に導きます。落ち着く、意図(サンカルパ)を決める、ボディスキャン、呼吸、相反する感覚、イメージ、もう一度意図、そしてゆっくりと戻る、という流れです。1回のセッションは20〜45分。集中する必要はありません。ただ聞いているだけでよいのです。
- こんな方に:ストレスを抱えている、気持ちを落ち着けたい、なかなか眠れないときに休息をとりたい。
- 研究の現状:有望ですが、多くは小規模な研究です。治療ではなく、あくまでサポートとして考えてください。
- 指導したい方へ:ヨガニドラは、私たちのリシケシでの200時間ヨガ指導者養成コースの瞑想モジュールに含まれています。

ヨガニドラにやって来る人の多くは、疲れています。仕事に、画面に、そして夜になっても止まらない頭の中の声に。
そんな人たちが横になり、ガイドの声が流れはじめ、30分後に起き上がると、頭はすっきりして心は穏やかになっています。「どこへ行っていたのかわからないけれど、気分がいい」と口にする人も少なくありません。
このガイドでは、その30分のあいだに実際に何が起きているのかを解説します。8つの段階、今夜から使える短い誘導スクリプト、研究についての正直な見方、そしてここリシケシで未来の指導者たちにヨガニドラをどう教えているかをお伝えします。
ヨガニドラとは?わかりやすく言うと
ヨガニドラは、意識の一部を目覚めたまま保ちながら、眠りの入り口まで導いていく誘導型の練習です。シャヴァーサナ(屍のポーズ)で仰向けになり、指導者または録音音声が、あなたの注意を一歩ずつ導いていきます。
現在の形を確立したのは、ビハール・スクール・オブ・ヨガのスワミ・サティヤナンダ・サラスワティです。1976年に著書『Yoga Nidra』を出版しました。その土台には、身体のさまざまな部位に意識を置いていくニヤーサなど、より古いタントラの実践があります。
考え方はシンプルです。身体は深く休み、心は声についていく。心を空っぽにしようとしたり、一点に集中し続けたりする必要はありません。ただ、ついていくだけです。
ヨガニドラは瞑想・昼寝・シャヴァーサナとどう違う?
ヨガニドラは誘導瞑想の一種ですが、座って行う瞑想とはまったく違う感覚です。いちばんの違いは「努力」の量。座る瞑想は注意を保ち続けることを求めますが、ヨガニドラは手放して、ついていくことを求めます。
| ヨガニドラ | 座る瞑想 | シャヴァーサナ | 昼寝 | |
|---|---|---|---|---|
| 姿勢 | 横になる | 背筋を伸ばして座る | 横になる | 横になる |
| 誘導の有無 | 最初から最後まで誘導あり | 場合による | 多くは無言、または少しの声かけ | なし |
| 努力 | ごくわずか:聞くだけ | 中程度:集中を保つ | 少ない | なし |
| 意識の状態 | やわらかく気づいている状態を目指す | 完全に覚醒 | 覚醒したまま休息 | 眠っている |
| 一般的な長さ | 20〜45分 | 5〜60分 | 5〜10分 | 自由 |
| 構成 | 決まった段階がある | ひとつの技法 | 自由 | なし |
最近では、似たような練習をNSDR(Non-Sleep Deep Rest:眠らずに深く休む)と呼ぶこともあります。考え方はヨガニドラと大きく重なりますが、サンカルパのようなヨガ的な要素は含まれていません。
ヨガニドラの8つの段階とは?
伝統的なヨガニドラのセッションは、決まった順番で8つの段階を進みます。段階を追うごとに、少しずつリラックスが深まっていきます。段階の数え方は指導者によって多少異なります(7段階とする人も、8段階とする人もいます)が、順番は同じです。30分のセッションでの一般的な時間配分は次のとおりです。
| 段階 | すること | 役立つ理由 | 時間(30分のセッション) |
|---|---|---|---|
| 1. 落ち着く | じっと横になり、音、床、衣服の感触に気づく。 | 「何かをする」状態から「休む」状態へ切り替える。 | 3分 |
| 2. サンカルパ | 短く前向きな意図を、心の中で3回唱える。 | 練習に目的を与える。 | 1〜2分 |
| 3. 意識の回転 | 身体は動かさず、名前を呼ばれた部位へ素早く意識を移していく。 | 忙しい頭をやさしく働かせておくことで、身体が力を抜けるようになる。 | 8〜10分 |
| 4. 呼吸への気づき | 自然な呼吸を見守る、または呼吸を逆から数える。 | ペースを落とし、休息を深める。 | 4〜5分 |
| 5. 相反する感覚 | 重さを感じ、次に軽さを。温かさを感じ、次に涼しさを。 | 反応せずに感じ取る力を養う。 | 3分 |
| 6. イメージ | ガイドが挙げるシンプルなもの(ろうそく、川、空)を思い描く。 | 言葉ではなくイメージで、考えすぎる頭を静める。 | 4〜5分 |
| 7. 再びサンカルパ | 意図をもう一度3回唱える。 | 自分の目的とともに練習を締めくくる。 | 1分 |
| 8. 戻る | 部屋に意識を向け、手足の指を動かし、横向きになって、ゆっくり起き上がる。 | ぼんやり感を残さずに戻ってこられる。 | 2〜3分 |
サンカルパとは?どうやって決めればいい?
サンカルパとは、練習を始める前に自分で選ぶ、短く前向きな一文です。すでに実現しているかのように、現在形で唱えます。長さは一行に収めましょう。
- 「私は穏やかで、揺るがない。」
- 「私は深く眠り、すっきりと目覚める。」
- 「私は自分にやさしい。」
私たちからのアドバイス:サンカルパはひとつに決めて、数週間は同じものを続けてください。毎日変えると、ただのやることリストのようになってしまいます。
今夜から使える短いヨガニドラ・スクリプト(約20分)
これはシンプルな流れの例です。スマートフォンにゆっくり読み上げて録音して再生するか、友人に読んでもらいましょう。「(間)」の箇所では間をとってください。やわらかく、一定のトーンで。急がないことが大切です。
1. 落ち着く(2分)
「仰向けになります。両足は自然に外側へ開きましょう。腕は身体から少し離して、手のひらを上に向けます。目を閉じてください。(間)遠くの音に気づきます。(間)次に、近くの音に。(間)床に触れている身体を感じましょう。何もする必要はありません。ただ私の声を聞きながら、気づいたままでいてください。心の中でこう唱えます。『私は目覚めている。私はヨガニドラを実践している』」
2. サンカルパ(1分)
「では、あなたのサンカルパを思い出してください。気持ちを込めて、心の中で3回唱えます。(間)」
3. 意識の回転(6分)
「右手の親指に意識を向けます。人差し指。中指。薬指。小指。手のひら。手の甲。手首。肘。肩。右の脇腹。腰。膝。足首。かかと。足の裏。足の親指……人差し指……中指……薬指……小指。」
左側でも同じように繰り返します。次に身体の背面へ:かかと、ふくらはぎ、膝の裏、お尻、背骨、肩甲骨、後頭部。続いて前面へ:額、眉、目、鼻、頬、唇、あご、喉、胸、お腹。最後にこう締めくくります:「右脚全体。左脚全体。両腕。身体全体。身体全体をひとつに。」
4. 呼吸(4分)
「自然な呼吸に気づきます。変えようとしないでください。(間)では、27から1まで、呼吸を逆に数えていきます。吸って、27。吐いて、27。吸って、26。吐いて、26……。数がわからなくなったら、また27から始めましょう。それで大丈夫です。」
5. 相反する感覚(2分)
「身体が重くなっていくのを感じます。床に沈み込んでいくほど重く。(間)今度は、軽くなっていくのを感じます。ふわりと浮かんでしまいそうなほど軽く。(間)温かさを感じます。日なたに座っているように。(間)今度は涼しさを感じます。川辺を渡るそよ風のように。(間)」
6. イメージ(3分)
イメージをひとつずつ挙げ、それぞれ3〜5秒の間をとります:「ろうそくの炎。(間)満月。(間)朝日に照らされた川。(間)雪をかぶった山。(間)寺院の鐘。(間)澄みわたる青空。(間)ここで安らかに横たわっている、あなた自身の身体。」
7〜8. サンカルパと戻る(2分)
「あなたのサンカルパを3回唱えます。(間)呼吸に気づいてください。身体の下の床。部屋の中の音。ゆっくりと手足の指を動かします。伸びをしたければ、どうぞ。右側を下にして横向きになります。準備ができたら、ゆっくりと起き上がりましょう。これでヨガニドラは終わりです。」




